若手設計者のための実践的ものづくり基礎教育
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三菱重工業株式会社は顧客価値が多様化する中で、顧客志向の価値創造力を育成するため、若手設計者が「ゼロから考えて設計する力」を体系的に学ぶ機会を強化してきました。
本事例では、入社2年目の設計技術者を対象に、設計の本質を理解し、将来にわたって応用できる思考力を養う教育プログラム提供の取り組みをご紹介します。
クライアントの概要
| 社名 | 三菱重工業株式会社 |
| 事業内容 | 重工業 |
| 組織規模 | 78,861人(2025年9月時点) (注)教育対象:グループ連結 |
プロジェクトの概要
| プロジェクト | 2年目技術者を対象とし、若手であっても必要とする「ゼロから設計するプロセス(基本的な考え方・進め方等)」を学ぶ講座を提供する |
| 対象者 | 三菱重工業株式会社社員※ およびグループ会社社員 ※入社2年目の設計技術社員は必須 |
| 提供実績 | 2019年より継続的に実施し、28回の講座開催(2026年1月時点) |
| サービス | 設計者教育 |
実施内容
提供講座のポイント
基本的な考え方・進め方等の設計の全体像(開発設計の全プロセス・関係部門)を若いうちに理解し、以下の力量を身に付ける
①「設計するとはどういうことか!?」基本的な考え方・進め方
②顧客にとっての価値を考え商品を生み出す思考力、本質を捉えゼロベースで考える
③システム設計の際の要求・要件とは何か、要求から仕様に落とし込む難しさ
④設計で作り込む製品品質と安全・信頼性
提供内容
- オーツー・パートナーズによる、超実践型の教育カリキュラムを入社2年目の設計技術者向けにカスタマイズして提供
- 技術者として実績のある講師の派遣
教育プログラムのポイント
- 製品開発の上流から下流まで全工程を網羅した内容で、全体視点で設計する力が身に付く
- 現場/現物/現実の三現主義で問題解決にあたるための必要な知識や、ユーザーファーストの考え方が身に付く
- ディスカッション中心の進行により、自分以外の意見に耳を傾けつつ、自ら考え抜く力を養う
- 多々ある開発プロセスやルール・基準について、「なぜそのルールがあるのか」「なぜそれをやらないといけないのか」がわかるようになる
- 経験が浅いうちに学び、気づきを得ることで、その後の成長に大きな差が出る
- 講師陣は長年に渡って設計に携わってきたベテラン技術者。講師の失敗経験なども交えて、知識の必要性がよくわかる
プログラム
| 科目 | 指導のポイント |
|---|---|
| 1.設計とは | ・常に本質を考え、カイゼンする姿勢を学ぶ ・想像できることを武器に、世界の設計者に勝つ為の考え方や心構えを学ぶ ・設計標準化、共通化の重要性について学ぶ |
| 2.商品デザイン | ・製品開発において、何が顧客にとって価値があるかを考えることの必要性を学ぶ ・本質を捉える思考、多面的に考える思考を学ぶ |
| 3.品質 | ・品質とは何かを理解し、ライフサイクル全体で品質を考えることを学ぶ ・高い品質を実現するために、設計時点からの品質の「つくりこみ」が重要であることを学ぶ |
| 4.システムズエンジニアリング | ・完成度の高い製品を実現する開発の流れと考え方を学ぶ ・要求を正しく捉えて仕様に落とし込むことの重要性を理解し、機能定義から機能ツリー化/ブロック図化(製品の親子関係化)の考え方を学ぶ ・部門間連携やコミュニケーションの重要性を学ぶ |
| 5.信頼性 | ・故障と信頼性とは何かを理解し、信頼性設計とその評価の考え方を学ぶ ・設計段階において、製品の故障、不具合、欠陥などの観点における悪さを論理的に洗い出し、問題を発見する解析手法(FMEA/FTA)を学ぶ |
| 6.安全性 | ・製品における安全とは何か?何故安全が必要なのか?を理解し、安全設計についての考え方やリスクアセスメントの実施手順を学ぶ |
| 7.製造性 | ・DFX(Design for X)の概念を基に、製造しやすい設計DFM(Design for Manufacturing)をするには、製造現場を理解する必要があることを学ぶ ・開発から量産において5M+1E(最低4M)の観点で生産工程を管理することの重要性を理解し、その手法を学ぶ |
| 8.調達 | ・調達とは何か?調達の種類によってリスクとその度合が異なることを学ぶ ・調達に潜むリスクを顕在化させないための発注前後で取るべき対応を学ぶ(ベンダーサーベイ・ブラックボックス回避策など) |
| 9.ソフトウェア | ・基本的なソフトウェアの種類と特徴、ハードとソフトの関係を理解し、ソフトウェア設計の進め方を学ぶ |
| 10.コスト | ・開発費と製品費、製造原価、直接原価管理、損益分岐点分析、利益創出の仕組みを理解し、コストを設計で作り込む必要性と考え方を学ぶ |
| 11.プロジェクト | ・プロジェクトメンバーとして知っておくべき、工程と納期、スケジュールの種類、WBS(Work Breakdown Structure)、クリティカルパス、リスク管理の重要性を学ぶ ・顧客/ユーザー/後工程対応者の各視点でのレビュー観点を理解し、小さなデザインレビューの積み重ねが大切であることを学ぶ |

受講者の声(抜粋)
- 設計者として考慮すべき物事を網羅的に学ぶことができ、今後の設計業務に役立つ知見を得た。
- 設計段階のみならず、製造、品質保証等の下流に与える影響を考慮するための視点を身につけ、設計全体での最適化を行えるような設計を行えるように今回の研修を生かしたい。
- 若手も同じだけ苦労を重ねた方が良い技術者になると考えていましたが、先輩方が苦労して学んだことを短期間で学び、更なる技術の向上を目指すことで技術が進歩してきたと伺い、深く納得した。
- 本研修の内容は設計者にとって必須である項目がほとんどであり、非常に有意義だった。
- プロジェクトの企画などの工程から設計・製造・アフターサービスまでの一連の流れで、設計者が考えるべきことを学ぶことができ、今後の業務に非常に役立つ。
- 設計業務の流れが少し分かりだした時期に、体系立てて設計の流れを知ることができ、学習効果は非常に高かったと感じる。
- 研修はディスカッションが多かったため、講義をただ受けているより知識が定着しやすく、かつ、自分一人では思いつかなかったひらめきを考えることができた。
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